ガンっ!!


なにかがぶつかるにぶいおとがした。




-狐、飼いました-





おれはすいみんのじゃまをされて、しょうしょういらだっていた。
だれだろう、こんなあさから


マルスさんのへやのかたすみにおかれたおれのねどこ(ちなみにふわふわである)からおれはのっそりとでた。
マルスさんとおれはおなじくうかんでねている。
うるふによると、そのくうかんはヒトのことばでいうと”へや”というようだ。
おれは”へや”をでた。

”ろうか”とよばれる、おれにとってはながいみちをあるき、”りびんぐ”についた。
”りびんぐ”にはうるふがねている。

『あだっ…いてぇ…』


うるふじゃないこえ。
だれだろう、もしかして…


ど、どろぼー!!???



おれはこっそりとりびんぐにはいった。


『くっそー、こんなところにあるなんて聞いてないぞ!!』

『あー、クチバシ曲がったかな』



こえはとうめいないたのまえ―”まど”のほうからきこえる。


そろり、そろり。



そこにいたのは、あおいとりだった。





『あ、あのー…』
『ああん!?』
『(こわっ)だ、だれですか…?』

あおいとりはおれにむかっておもいっきりにらみつけた。


『俺にとっちゃ、テメェが誰だよ。ここの住人じゃねーだろ』


新顔か、テメェ。


『い、いちおうここにすんでるよ。…きのうからだけど』


あおいとりは、きょうみなさそうに「ふーん」とだけいった。


『あ、そうだ!おいお前!ここ開けてくれ!奴が来る!!』
『は?なんで…それにやつって?』
『いいから早く開けろォォオオ!!!』



『ったく、朝っぱらからピーピーピーピーうっせぇんだよ』
『あ、うるふ』
『げっ』


うるふはみけんにしわをよせながらあらわれた。

『また、窓にぶつかってんのか、学習能力ねぇな、馬鹿鳥』
『んだとォ!!??』


いいから、さっさとここ開けやがれ!、とあおいとりはさけんだ。


『うるせぇ。頭に響くだろうが』

俺は、二日酔いなんだよ、とうるふはぼやいた。
ってかさけのんでるの!?


もんくをいいながらも、うるふはまどをあけた。
あおいとりがいえのなかにはいってくる。

『助かったぜ』
『どうせ意味はないと思うしな』
『いや、そんなことはねぇ!これだけ遠くに来たんだ、見つかるわけ…』


ぴんぽーん



・・・・おきゃくさん?あさから?


うるふはにやにやしながらいった。
『迎えが来たんじゃないのか?』
『いや、ない!ないない!新聞配達かなんかだろ!』
『新聞はもう来てる』
『う"・・・』



はいはーい、とマルスさんのこえ。

マルスさんがりびんぐにきて、おれたちをみていった。

「あ、また遊びに来てるの?皆仲いいね〜」
『違ぇよ!!』


「じゃあ、ごゆっくり」


そういってマルスさんはげんかんへむかった。






「俺のチキン見てないか!!???朝起きたら窓が開いていて、どこにも姿がなくて…」




げんかんからおおきなこえがきこえた。
もともとあおいとりのかおが、さらにあおくなった。

『迎えだな』
『ああああああああああああ』


「あ、チキンならリビングに…」
「チキンンンンンンンンンン!!!!!!」

おとこのひとがりびんぐにはしってはいってきた。
てにはほうちょうをもって、えぷろんをつけている。

『ぎゃあああああああああああああああああ!!!』

それをみたあおいとりはひめいをあげた。



「朝から元気だね、アイク」

にこにこしながらマルスさんがいった。

あおいとりはにげようと、はねをはばたかせている。


ぐわしっ


あしをつかまれるあおいとり。


騒がしい朝



(やっとつかまえたぞ!チキン!覚悟しろ!)
(く、食われるぅうううぉおおおおお!!!)




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